牌効率講座、第一回目ということで、牌効率の超基本的な考え方を解説していきます。少し内容が簡単すぎるかもしれませんが、基本なので確実にマスターしていきましょう。

牌効率の考え方-もくじ

和了(あがり)を目指すには?

まずは、麻雀は基本の和了形というものがあります。

4面子1雀頭

それが、上の牌姿のような4面子1雀頭です。牌効率の考え方は最速でこの4面子1雀頭を作るというものです。麻雀は和了するのに、必ず1翻以上の役を必要としますが、役がなくてもメンゼンでツモる、もしくはリーチをかけることで1翻の役が確定するので、とりあえず役作りは置いておきましょう。

面子は【順子】【刻子(コーツ)】【槓子(カンツ)】の3つに大別することができ、これらが合計で4つできれば4面子の完成です。雀頭は全く同じ種類の牌が2枚で構成されます。同じ牌であれば、数牌・字牌どちらでも構いません。

順子

刻子

槓子

雀頭

麻雀の和了形には、七対子や国士無双といった基本の和了形に当てはまらないものがいくつか存在しますが、とりあえず4面子1雀頭を中心に話を進めていきます。

何故牌効率で打つのか?

結論から先に言うと牌効率で打つ麻雀が「強いからです!!」理由は大きく二つ。まず一つ目が【相手のチャンスを潰すことができる】ということ。そして二つ目に【役を狙っていないのにそこそこ点数が見込める】ということがあげられます。

牌効率で相手のチャンスを潰す

麻雀は4人で点数のやり取りをして、最終的に合計の点数が多いプレイヤーが勝利となります。点数の授受は基本的には4人の内のだれかが和了すると行われます。

和了には【ツモあがり】と【ロンあがり】の2種類があり、ツモで和了した場合は和了できなかった他3人で分割して、ロン上がりした場合は放銃者(振り込んだ者)一人で和了者に点数を支払うことになります。

麻雀で勝つために重要になってくるのが、点数の支払いの回避です。点数の支払いが回避できるパターンは【自分以外のプレイヤーの放銃】や【全員テンパイORノーテンの流局】等があげられます。

自身の振り込みはベタオリすることである程度回避できますが、他家のツモあがりを回避するのは困難です。ここで生きてくるのが牌効率です。他家よりも一手でも早くテンパイすることで他家のツモ上がりの可能性を低くすることができます。(もちろんロンあがりにも同じことが言えます。)

リーチのみの1000点でも構わないのでとにかく他家よりも先にテンパイさせ他家にプレッシャーをかけます。場合によっては、勝負を降りるプレイヤーもいますし、なにより、上がり牌が他家の完全不要牌であればこちらが和了できることがあっても、絶対に他家が和了することは不可能になります。

このように牌効率を考え摸打することで、他家が和了するリスクを低くすることができるのです。

牌効率で高得点

牌効率は役を無視してとにかく効率的に打牌していくため、一見高得点が見込めないと思われる方もいるかもしれませんが、牌効率重視で打牌していっても比較的成立しやすい役が3つあります。それがメンタンピン・・・つまり【メン=リーチ】【タン=タンヤオ】【ピンン=ピンフ】です。メンタンピンについては、狙え!メンタンピン!で詳しく紹介しています。

リーチはメンゼン(鳴かないで)でテンパイすれば確実に付けることができる1飜の役ですね。後の2つ、タンヤオとピンフについては、牌効率を意識して打つと自然に成立する場合があります。この辺は後程詳しく解説していきます。

また、現代麻雀は(より実力志向が高い競技麻雀を除けば)一発や裏ドラ・赤ドラなどの高得点要素が多分に含まれているため、役作りをしなくても比較的高い点数が望めるのです。

運用素も含まれてしまいますが、リーチ・ドラ3 満貫=12000点なんてことも十分起こります。このように役作りをしなくても高得点が出る現代麻雀はより早くテンパイすることが非常に重要なのです。

では実際にどの牌がどのような働きを持つか細かく見ていきたいと思います。

麻雀牌1枚から考える牌効率

麻雀初心者はいきなり13枚の牌を並べても牌の優位性が見えてこないと思うので、まずは超基本ということで麻雀牌1枚の牌効率、つまりシャンテン数を減らすための受け入れ枚数を確認していきましょう。もちろん受け入れ枚数が多い牌ほどシャンテン数を下げれる可能性が高い、つまり牌効率が良い牌ということになりますね。

※大前提として麻雀で使用する牌は
数牌【ワンズの1~9・ピンズの1~9・ソウズの1~9】×4枚 108枚
風牌【東・南・西・北】×4枚 16枚
三元牌【白・發・中】×4枚 12枚
合計136枚になるということは覚えておきましょう。

数牌1枚から考える牌効率

4面子1雀頭

おさらいですが、基本の和了形は上の牌姿のような4面子1雀頭です。つまり、この面子と雀頭を作るにはどの牌(の組み合わせ)が効率よくテンパイに向かえるかを考えて行きます。例えば1ワンを1枚持っている場合、面子や雀頭を作る受け入れ牌は、雀頭を作るための1ワンが残り3枚、そして順子を作るための2ワン3ワン各4枚。つまりこの場合受け入れ牌の合計は11枚ということになります。では他の数牌もまとめていきます。

手牌 受け入れ牌 合計枚数
1ワン 1ワン×3枚 2ワン×4枚 3ワン×4枚 計11枚
2ワン 1ワン×4枚 2ワン×3枚 3ワン×4枚 4ワン×4枚 計15枚
3ワン 1ワン×4枚 2ワン×4枚 3ワン×3枚 4ワン×4枚 5ワン×4枚 計19枚
4ワン 2ワン×4枚 3ワン×4枚 4ワン×3枚 5ワン×4枚 6ワン×4枚 計19枚
5ワン 3ワン×4枚 4ワン×4枚 5ワン×3枚 6ワン×4枚 7ワン×4枚 計19枚
6ワン 4ワン×4枚 5ワン×4枚 6ワン×3枚 7ワン×4枚 8ワン×4枚 計19枚
7ワン 5ワン×4枚 6ワン×4枚 7ワン×3枚 8ワン×4枚 9ワン×4枚 計19枚
8ワン 6ワン×4枚 7ワン×4枚 8ワン×3枚 9ワン×4枚 計15枚
9ワン 7ワン×4枚 8ワン×4枚 9ワン×3枚 計11枚

数牌1枚で受け入れを考えてみると、3ワン4ワン5ワン6ワン7ワンが各19枚と最も多く、次に2ワン8ワンの各15枚、最も受け入れ牌が少ないのが1ワン9ワンの各11枚という結果がわかります。

字牌(風牌・三元牌)1枚から考える牌効率

字牌は数牌と違い数字が入っていない為、順子を作ることができず、できるのは対子(雀頭)・刻子・槓子の3種となります。牌効率を1枚で考えると当然残りの3枚が受け入れ牌ということになりますね。

手牌 受け入れ牌 合計枚数
東 東×3枚 計3枚
南 南×3枚 計3枚
西 西×3枚 計3枚
北 北×3枚 計3枚
白 白×3枚 計3枚
發 發×3枚 計3枚
中 中×3枚 計3枚

麻雀を始めたばかりの時、何から切れば良いか分からない時は「1・9・字牌を先に切ると良い」と教わる人は多いと思います。それは、受け入れが牌の合計枚数が少なく、面子ができにくいからですね。

もう少し細かい優先順位をつけると、切り捨てる順番は、孤立牌の【字牌】⇒孤立牌の【1.9】⇒孤立牌の【2.8】⇒孤立牌の【3.4.5.6.7】ということになります。

まとめ-牌効率から見る孤立牌切り捨て順

牌効率から見る孤立牌切り捨て順
手牌 受け入れ枚数 切り捨て順
東南西北白發中 各3枚 捨てる
1ワン9ワン 各11枚
2ワン8ワン 各15枚
3ワン4ワン5ワン6ワン7ワン 各19枚 残す