いきなりですが麻雀初心者はテンパイしたら即リーチがオススメです。もちろん立直をすると他家(ターチャ=他のプレイヤー)にテンパイしていることを知らせることになるので、なんでもかんでも立直すれば良いと言う訳ではありませんが、初心者に対しては圧倒的にメリットの方が大きいです。ここではその理由を詳しく見ていきたいと思います。

初心者即リー【立直(リーチ)】のススメ!!もくじ

リーチとは?

まずは、麻雀初心者の為に立直(リーチ)について紹介しておきます。麻雀で和了(あがる)為には必ず1翻以上の役が必要になります。いくつか例外はありますが和了する基本の形は4面子1雀頭と言って4つの面子そして1つの雀頭が必要になってくるのですが、他家から和了するために必要な牌が切られても和了することができないケースがあります。それが役無しです。

立直はいろいろな局面で戦略として使用できるのですが、初心者の方が一番お世話になるのがこの役無しテンパイ状態の時になります。立直を宣言することで和了すると1翻以上の役が確定します。例えば下記の手牌ではが出れば和了できる形ちではありますが、リーチをしていなければ役なしでロンあがりすることはできません。リーチを宣言していれば1翻の役が確定しているのでロン上がりが可能となります。

つまり、役を覚えていなくても立直さえかければ和了できる可能性が出てくわけです。これも初心者即リーのメリットですが、メリットはまだまだこれだけではありません。詳しくは後程紹介していきます。

リーチをするための条件

先ほども紹介した通り、麻雀であがる(和了する)ためには必ず役と言って麻雀のルールで定められた特定の形に手牌を揃える必要があります。リーチもその特定の形(役)の一つになるので、リーチさえかければ、他家からの打牌で和了(ロン)することが可能になります。ただし、立直をするには幾つか条件があるので覚えておきましょう。

聴牌(テンパイ)していること

テンパイとは、必要牌が1つ入れば和了できる形になる状態であることを指します。逆に言うと、リーチを宣言すると他のプレイヤーに「もうすぐあがれそう!!」と知らせていることになりますね。

上の手牌だと待ちのテンパイ状態です。

ちなみに、テンパイしていないのにリーチをかけてしまうと、ノーテンリーチと言い流局した場合、罰符として満貫を支払う必要があります。(リーチ=テンパイとなるので、流局の場合その証明のために倒牌して他家に手牌を公開する必要があります。)流局前に他家が上がれば(倒牌の必要がなくなり)罰符はなくなります。

門前(メンゼン)であること

麻雀には他家の打牌を使用して面子を作る副露(ポン・チー・カン)というものがあります。この副露のことを「鳴く」・「晒す」などと言う場合もあります。副露をすると他家の打牌を自分の手牌に加えるので手がはやく進むのですが、この副露をしないことをメンゼンといいます。

この副露をする(メンゼンが崩れる)とリーチはできません。ただし、下のイラストのように他家の打牌を全く使用しない暗槓だけはメンゼンは崩れないとされテンパイすればリーチを宣言することが可能です。※イラストはテンパイしていないのでリーチできません。

また、稀なケースではありますが、刻子がればリーチ後であっても暗槓できる場合があります。暗槓できる条件は暗槓を宣言することで待ちと牌姿が変わらないこと。それとその場のルールー決め次第となります。

持ち点が1000点以上必要

リーチを宣言するには、1000点棒を場に出す必要があります。リーチ代のようなものですね。この1000点棒は供託と言ってリーチを宣言したプレイヤーが和了しないと次の局へ持ち越され、以降立直を宣言して和了したプレイヤーが全てのリーチ棒を受け取ることが可能になります。

なので、稀なケースにはなりますが、持ち点が1000点以下の場合はリーチができないのが一般的です。1000点を出した時点でちょうど0点になる場合はその場のルール決め次第でリーチを認める場合と認めない場合があります。

またトビ無しルール(点数がマイナスになっても、点数を借金扱いとしてゲームを継続するルール)を採用している場合は、1000点分をマイナス計算してリーチを有りとしているグループもあります。

壁牌が4枚以上

リーチを宣言する場合は最低でも1回は自摸ができる状態になっている必要があります。つまりリーチを宣言するタイミングで4枚以上(3人麻雀の場合は3枚以上)壁牌が残っている必要があります。

リーチをかける手順

まずは、先ほど紹介した【リーチをするための条件】をクリアした上で

  1. 打牌するタイミングで「リーチ!!」と宣言。
  2. 打牌を90度回転させて横向きに置く。
  3. 1000点(リーチ棒)を出す。

となります。ちなみにリーチした後は和了牌が出るのをひたすら自摸切りするのみで手牌を入れ替えることは一切できませんが、待ちと牌姿が変わらない暗槓のみは可能とするのが一般的です。ただグループによっては、リーチ後の暗槓も禁止している場合もあります。その場のルール決めに従いましょう。

初心者即リー(立直/リーチ)のメリット

前置きが長くなりましたが、ここから初心者即リー【立直(リーチ)】のメリットを見ていきたいと思います。

1翻以上の役が確定する

何度も説明していますが、和了(ロンする)為には役が必ず必要です。メンゼンでテンパイしている必要がありますが、リーチをかければとりあえずロンあがりできる可能性がでてきます。

点数や翻数の計算は他力本願になってしまいますが、とりあえずゲームとしては成り立つので仲間内で遊ぶ場合はとりあえず立直をかけていけば良いかと思います。

「一発」と「裏ドラ」の存在

リーチをかけることで、立直の付属役として1翻の「一発」が付く可能性があります。さらに、裏ドラの開示が可能になり得点が跳ね上がる可能性があります。運頼みにはなってしまいますが、役無しの表ドラ無しの場合でも満貫が狙えます。

他家(他のプレイヤー)をけん制できる

【リーチをする=テンパイを知らせる】ことになります。「自分がもうすぐあがれますよ~~」と他家に知らせる行為となるので、デメリットのような気もしますが、逆に言うと相手をけん制することができます。

前述でも述べましたが、リーチをかけるとそれだけで満貫以上の可能性が出てくるので例え初心者のリーチであっても、他家は警戒します。特に序盤のリーチは河に捨て牌(情報)が少ないため他家の手を遅らせることができる場合が多いです。

「相手の手を遅らせる」「自由に打たせない」ということは、相手が和了するまでの自分のツモ回数が増えることなので戦略としてかなり有効なのです。

高得点狙いで手牌を入れ替えるのも選択肢としては有りかと思いますが、相手に情報を与えるだけでなく、最悪他家に先を越される可能性も高くなり、初心者には特にオススメできません。

リーチをすることで逆にロンできる場合がある!?

タイトルの通りですが、リーチをかけることでロンできるケースがいくらかあります。それが「ひっかけリーチ」の存在です。これは【筋(スジ)】を使用したテクニックとなります。スジについてここで詳しく説明しだすと長くなってしまうので、別記事で紹介しています。

簡単に説明しておくと、麻雀は駆け引きの要素もありますが基本的には確率のゲームです。当たり前ですが、待ちの数が多ければ多いほど和了できる確率がUPします。

麻雀の待ちは全部で「リャンメン待ち」「ペンチャン待ち」「カンチャン待ち」「シャンポン待ち」「単騎待ち」「複合待ち」の7種類。その中でも最も多く使用されるのが「リャンメン待ち」となります。これは、他の待ちと比べて和了牌が多くなるため、意図的に他の待ちより「リャンメン待ち」や「複合待ち」にしようとする為です。「筋」とはのこリャンメン待ちに対応した安全牌の予測方法です。

麻雀にはフリテンと言って自分の捨て牌とそれに関連する待ち牌でロンあがりできないルールがあります。(ツモ上がりは可能。)例えばテンパイ待ちだった場合を捨てていればで和了できないしを捨てていればで和了できません。

つまりリーチしたプレイヤーがを捨てていればは安全牌かもしれないという仮説ができを打牌する可能性が少なからずあがるのです。もちろん待ちでを打牌していればで和了できませんがそうじゃないケースがあります。

例えば下記の牌姿のような状況の場合です。

この状況でが場に捨てられて場合の面子とは全く関係がありません。こういった場合はでもロンを宣言することが可能なのです。

これを「ひっかけリーチ」と呼んだりします。これはある程度の筋読みのできる初心者以上に使用できる手法ですが、序盤の情報が少ない状況や終盤の手牌が煮詰まっている状態なら比較的打牌されることがあり、「一発」も十分あり得ます。

考える癖が付く

麻雀初心者は鳴ける場面が来ると即鳴きする傾向が強いです。これにはいくつか理由があるのですが、その一つに待ちが絞れるというのがあります。鳴くと動かせる牌が少なくなるので必然的に待ちの形が絞られ後は一直線に進むだけです。初心者にはこの上なく楽です。ただし、それでは麻雀はなかなか上達しません。

簡単に即リーがオススメとは言っていますが、他家に逆に先制リーチされると分が悪くなるので、できる限り序盤になおかつこちらが先制リーチする必要があります。そうなると、どの牌をどのタイミングで切れば効率がよいのか?また複合多面待ちになった場合待ちは何か?フリテンにはなっていないか?いろいろなことを考える必要がでてきます。この考える癖こそが麻雀初心者を脱出するための一番の近道となります。

リーチのデメリット

もちろんリーチはメリットばかりではなくデメリットもいくつかあるので覚えておきましょう。

手牌を変えることができない

リーチ後は和了牌がでるまでツモ切りしなければいけないルールです。よくあるのが、待ちを変えれば「タンヤオ」や「ピンフ」が付くケース、またが出たから手牌のものと差し替えたりなんてことももちろんできません。手牌を変えたいのであれば、リーチをかけずにダマテンをするしかありません。(待ちと牌姿に関わらない暗槓は可能。)

ただメリット部分でも説明しましたが、初心者は手を変えて1翻2翻増やすより即リーした方が圧倒的にメリットが大きいです。

リーチ代として1000点を場に出さないといけない

リーチをする為には1000点棒をリーチ代(正確には供託)として場に出さないといけません。仮に役がリーチしかなかった場合、和了できた場合であっても受け取れる点数は1000点程度となります。

1000点を場に出してもらえる点数は1000点程度・・・割に合わない気がしますね。それでもメリットで説明した通りリーチには「一発」と「裏ドラ」がある限り、たとえ見えている役がリーチだけだとしても序盤・中盤であれば初心者は即リーがオススメです。

ただ、終盤の手牌が煮詰まった状態でのリーチは危険な可能性があります。終盤では他家もテンパイしている可能性が非常に高く他家が立直を宣言していないのであれば、ある程度の高値の可能性もあり、むやみに立直をするのは禁物です。

リーチで1000点程度を獲得するために相手の高値と勝負するのは割に合いません。このような場合はオリた(諦めた)ほうが賢明だったりします。

まとめ

リーチにはデメリットもあり全ての局面でリーチが正解かと言われれば間違いとなりますが、その局面を理解できるのは中級者以上になってからですし、麻雀は美しい役作りよりスピードを重視する時代と言われ、上級者でも序盤の愚形テンパイ即リーをする場合もあります。

メリットでも紹介していますが、リーチのみの愚形テンパイでも一発・裏ドラが重なれば満貫の可能性もあり攻撃力もあり、リーチを宣言し他家に警戒させることで防御力もUPします。

何より先制テンパイ即リーができるようにするにはどの牌を捨てれば待ちの形が増えるのか?効率よくテンパイできるかをよく考えることに繋がり結果的に麻雀の上達が早くなります。