麻雀の役で最高位に位置する役で、子で和了すると32000点・親なら48000点の点数が動きます。出現率はどれも低いですが、その種類は1飜・2飜と同数程度あり、種類によって比較的引き当てやすい牌姿もあります。チャンスを物にするために、全種類の役満を覚えていきましょう。

【役満】もくじ

国士無双(こくしむそう)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり×
解説とワンポイントアドバイス
ヤオチューハイを13種類揃え、どれか1種を対子(雀頭)にすることで成立する役満。七対子と同様に基本の和了の形、4面子1雀頭に当てはまりません。役満の中では比較的成立しやすく、お目にかかることもしばしば。

国士無双を成立させるためには、配牌時にどれだけの種類のヤオチューハイが手牌に入っているかがカギになってきます。なので、九種九牌で途中流局できる場合でも、あえて流局させずに国士無双を狙いに行くケースもあります。

国士無双を狙う場合は出だしから中張牌(チュンチャンパイ)をガンガン切り出すことになるので、狙いがバレやすく局終盤になるとかなり警戒されます。

基本的には、テンパイする前に雀頭はすでに出来ているものですが、稀に雀頭だけができずにテンパイし、雀頭待ちの13面待ちとなるケースがあります。この場合、ダブル役満とするケースがあります。

大三元(ダイサンゲン)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり役満
解説とワンポイントアドバイス
3種類ある全ての三元牌を刻子もしくは槓子にすることで成立する役満。また、食い下がりしないため副露しても役満となります。最低9牌揃えるだけで役満が確定するので、国士無双同様に役満の中では比較的出現率の高い役となります。

鳴いても役満は成立しますが、三元牌が2種類さらされると他家からかなり警戒されるため、残りの三元牌が見えていない限り切り出されることはほとんどなくなります。なので、大三元を狙うのであれば、フーロは1回以内に抑えるのが理想的です。

ちなみにあ、2種類の三元牌が場に晒されている状態で3種類目の三元牌を副露させ大三元を確定させてしまうと、確定させてしまった人に包(パオ)といって責任払いが発生します。具体的には以下のペナルティーが発生します。

  1. 大三元をツモあがりすると、包者が全ての点数を支払う。
  2. 包者以外が大三元に放銃した場合、包者と点数を折半して支払う。
  3. 包者が放銃した場合は当然ですが、全点数支払う。

四暗刻(スーアンコウ)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり×
解説とワンポイントアドバイス
四暗刻の文字の通り4つの暗刻と雀頭で構成される役満となります。4つの暗刻、つまり配牌+自身のツモで4つの暗刻を作る必要があるため、必ずメンゼンである必要があります。

国士無双や大三元同様に役満の中では比較的に出現しやすい役となります。待ちの形は必ずシャンポンか単騎待ちとなりますが基本シャンポン待ちとなります。

シャンポン待ちの場合、ロンあがりすると4つ目の刻子は暗刻ではなく明刻扱いになるので、役満の四暗刻ではなく【三暗刻+トイトイ】となってしまいます。なので必然的にシャンポン待ちから四暗刻にするなら自身で和了牌を引き当てる必要があります。例の牌姿では自身の自摸でを引き当てないと四暗刻が成立しません。

稀ではありますが、単騎待ちになるケースがあります。この場合はすでに4つの暗刻が確定しているので、ツモでもロンでも四暗刻が成立します。

その場の決め次第にはなりますが、単騎待ちは出現頻度がとても低いので四暗刻の単騎待ちをダブル役満とするルールもあります。

小四喜(ショウスーシー)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり役満
解説とワンポイントアドバイス
の内3つを刻子、そして残り1つを雀頭にすると成立する役満。大三元同様メンゼンで有る必要はないため副露しても役満が成立します。

小四喜を成立させるために必要な牌は3面子と1雀頭となるので例の牌姿のように面子に順子を1つ組み込むことが可能です。派手に副露をしていると他家から風牌は基本的に切り出されませんが、順子なら比較的切り出されます。

(大四喜のダブル役満を採用している場合)仮に4種目風牌が切り出されるようなら風牌を副露して大四喜に持ち込むのも点数次第では有り。ダブル役満を採用していないなら、和了した時の点数は小四喜と変わらないので、あえて待ちを狭める必要はないでしょう。

大四喜(ダイスーシー)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり役満
解説とワンポイントアドバイス
の4種の風牌を刻子にすると確定する役満。小四喜同様メンゼン役ではないので、副露しても役満が成立します。また、四暗刻と同様に4つの刻子を作る必要があるため、待ちは必ずシャンポンまたは、短期待ちとなります。

その場の決め次第ですが、大四喜は四暗刻や字一色と重複する可能性がありダブル役満・トリプル役満を採用しているグループもります。そもそも大四喜は小四喜と比べると出現頻度が低いためそれ単体でもダブル役満としている場合があるので、事前に確認しておきましょう。

ちなみに、例の牌姿の場合が出れば、大四喜。が出れば小四喜となります。

また、大四喜は大三元と同様に包(パオ‐責任払い)適用役となります。3つの風牌が副露により晒されている状態で4つ目の風牌を副露させると、4つ目を副露させてプレイヤーが包者となり以下のペナルティーが課せられます。

  1. 大四喜をツモあがりすると、包者が全ての点数を支払う。
  2. 包者以外が大四喜に放銃した場合、包者と点数を折半して支払う。
  3. 包者が放銃した場合は当然ですが、全点数支払う。

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字一色(ツーイーソー)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり役満
解説とワンポイントアドバイス
文字の通り全ての面子を字牌で構成された役満。和了の形は4面子1雀頭と七対子形の2種が考えられより出現率の低い字牌のみの七対子を大七星(だいちせい)といってダブル役満を採用している場合があります。メンゼン役ではない為、副露しても役満が成立します。

ルール決め次第ではありますが、四暗刻や大四喜、大三元といった他の役満と重複可能性があります。

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清老頭(チンロウトウ)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり役満
解説とワンポイントアドバイス
老頭牌、つまり数牌の1と9の数牌のみで構成された役満となります。1と9しか使用できないため、物理的に順子はありえず、面子は必ず4刻子と1雀頭となります。メンゼン役ではないので、副露しても役満が成立します。

字牌は7種類ですが、老頭牌は6種類しかない為、字一色の七対子(大七星)のような和了形はありません。さらに字牌と比べ老頭牌は他家が面子に使用する率が高いため、字一色よりも出現率はかなり低くなります。可能性はほぼ0ですが、四暗刻や四槓子との複合もありえます。

緑一色(リューイーソー)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり役満
解説とワンポイントアドバイス
文字の通り全ての手牌が緑色に染まると成立する役満。メンゼン役ではないので副露しても役満が成立します。

使用できる牌を具体的にいうと、の6種類となります。は見ての通り緑以外の色が使用されているの為、たとえ和了できたとしても緑一色ではなく清一色となり6飜となります。

ちなみに牌姿の例はであがれば緑一色の役満ですが、であがるとホンイツ+發でたったの3翻となってしまいます。

九蓮宝燈(チュウレンポウトウ)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり×
解説とワンポイントアドバイス
【1が3枚】【9が3枚】【2~8が各1枚】ここに同種の数牌が加わることで成立する清一色の特殊系役満。メンゼン役であるため、副露すると役満は成立しません。

元々は例の牌姿のように萬子の9面張のみを九蓮宝燈としていたようですが、現在では数牌の種類は問わず、(筒子・索子でも可)和了形も上がりの形が条件を満たしていれば9面張でなくても役満が成立するとするのが一般的となっています。

ちなみに、9面待ちの九蓮宝燈を【純正九蓮宝燈】と呼び、その出現頻度の低さから、これで和了するとダブル役満とするローカルルールもあります。

四槓子(スーカンツ)

手牌の例
待ち牌 飜数と食い下がり
メンゼン役満
食い下がり役満
解説とワンポイントアドバイス
役名の通り、槓子を4つ作ると成立する役満。メンゼン役ではないので副露しても役満となります。というより、槓子を作るにはカンを宣言しないといけないので、必ず鳴きが4回入ることになります。そのため、和了の待ちの形は例外なく単騎待ちとなります。

四槓子をつくるための槓子は【暗槓・明槓】どちらでも可となりますが、そもそも一人でカンを4回も宣言する必要があり、一度でも他家にカンを宣言されると、途中流局の四開槓(スーカイカン)が成立してしまい局が流れてしまいます。

※一人で4回カンを宣言すると四槓子テンパイということで局を続行し他家はカンを宣言できなくなるのが一般的ですが、5つ目のカンをもって途中流局しているグループもあります。

また、仮に無事に一人でカンを4回宣言できたとしても他家かは厳重警戒され和了牌はまず切り出されない為、麻雀の全ての役の中でトップクラスに出現率が低い役となっています。

ちなみに、四槓子には大三元や大四喜と同様に4つ目のカンを宣言させた者には包(パオ/責任払い)が適用されます。ペナルティーは大三元や大四喜と同じで・・・

  1. 四槓子をツモあがりされると、包者が全ての点数を支払う。
  2. 包者以外が四槓子に放銃した場合、包者と点数を折半して支払う。
  3. 包者が放銃した場合は当然ですが、全点数支払う。

ただし、大三元や大四喜と違い、四槓子は役満を確定させる牌が不確定となっているので、「四槓子だけ包(パオ)にならない」としているグループもあります。

天和(テンホウ)/地和(チーホウ)

手牌の例
・・・・
待ち牌 飜数と食い下がり
・・・ メンゼン役満
食い下がり×
解説とワンポイントアドバイス
天和・・・親の時、配牌時ですでに和了になっていると成立する役満。
地和・・・子の時、第一ツモで和了すると成立する役満。

和了の形は4面子1雀頭・七対子・国士無双と問いませんが、麻雀人生でお目にかかることはほぼないでしょう。